
思い出したように茗荷を収穫する。大葉ももうそろそろ終わりかな。

思い出したように茗荷を収穫する。大葉ももうそろそろ終わりかな。

少しずつ気温が下がって、部屋の中、押入れから1枚ずつ引っ張り出してきた厚手の布団や服が薄手のものを上書きしようとのしかかる。猫はそのうちのいくつかを自由に組み合わせてくつろいでいる。
この時期は特に職場もそれ以外もイベントが多くて、身体的にも精神的にも苦痛があるわけではないのに息があがるような。走っている時と同じ生理現象なのかも。それでも自分の心を動かす出会いがあるから見て見ぬふりができない。大切なものを見落としませんように。祈りながら、今日はどこへ行こう。

中之条ビエンナーレ初日には大学教員の友人と回る。彼女のゼミ生がヒルに噛まれて血が止まらないというので保護して自宅に連れ帰る、など。
10回目、20年。移住したアーティストが増えて派生するイベントが多い。なんとなく距離をとって渦中にいないつもりでいるのは、いつもの癖、閉塞感に苛まれないようにするための自己防衛なんだろう。
行方不明になれる余地が欲しい。そのために庭を手入れしているのかもしれない。
空き家になっていた元美容室の隣の家が、おもむろに、芸術祭に合わせるかのように扉を開いた。キッチュなのぼりに「占いBAR」と書いてある。ああ、こういう別の世界線が交わる現実がすぐそばにあるのが救いになる。