20260217

今年の冬はあまり雪が降らない。手付かずだった庭の落ち葉の掃除とか、レンガの配置替え、そして落葉樹の剪定を少し行う。

駅へ歩いて向かう途中にある古い家の小さな庭の無造作な植栽が好きで、季節ごとに自然に入れ替わる草花の姿や色彩の変化を楽しみにしていた。その家の庭が、今朝、突然まっさらになってしまっていた。

大輪の芥子や小さな菫のコントラスト。夏の暑さを避けるように咲くマリーゴールドや、幹の途中で無慈悲に剪定された庭木にからまる初雪葛。かつて装飾の役割をしていたであろう庭石の隙間から顔を出すコスモス。多分どれもがどこからか自然に飛んできた種から芽吹く子たちだった。家の前を通るたびに、どんな人がお住まいなのか、声をかけられる機会があれば少し種を分けてもらおう、多分高齢の方だろうから慎重に話しかけないといけない…、と想像していた。

それなのに。私の愛したあの庭は、あっという間に更地になってしまっていた。